FBSM試薬
商品名 | FBSM試薬 |
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化学名 | 1-フルオロビス1,1-(フェニルスルホニル)メタン [1-Fluorobis 1,1-(phenyl sulfonyl)methane] |
分子式 | CHF(SO2CH5)2 |
分子量 | 314.35 |
CAS番号 | 910650-82-7 |
純度 | 95%(GC) |
商品コード | 060-32061 |
容量 | 1g |
定価 | 7,800円 |
医薬、農薬、液晶材料、先端機能材料などの合成に有用な光学活性フルオロメチル化合物を高収率で不斉合成する試薬です。
特長
- フルオロメチル基を触媒的に不斉導入できます。
- フルオロメチルアミン、フルオロメチルアルコールなどの合成が可能です。
- 高い不斉収率の実現
フッ素化合物および光学活性化合物は、既にそれぞれ単独で医薬、農薬のほか、機能性材料や液晶材料として幅広く使用されており、その合成法は盛んに研究されています。
さらにこれらの分野では、機能性発現のため、より複雑な構造の化合物が求められ、近年この両者の性質を併せ持つ光学活性フッ素化合物の合成が要求されています。
今日、世界の医薬品銘柄別の売り上げ上位20位のうちフッ素を分子内に含有する医薬品は約3割を占めています。
従来、光学活性フルオロメチル化合物類の合成においては、光学活性な補助基をあらかじめ出発原料に組み込んだうえで行っていました。そのため複雑で工程数の長いプロセスを必要としました。
しかし「FBSM試薬」を汎用キラル触媒と組み合わせることにより、光学活性な補助基を使用する事なく簡便に光学活性フルオロメテル化合物を合成できます。
2006年、柴田1)らによってFBSM試薬が開発されました。
柴田らはFBSM試薬とパラジウム触媒を用いるとエナンチオ面選択的モノフルオロメチル化反応とモノフルオロメテル化合物が合成できると報告しています。
また光学活性相関移動触媒を用いたモノフルオロメチルアミンの合成を報告しています。
さらに以下のフッ素化合物や光学活性モノフルオロメチルアミンの合成を報告しています。
- 参考文献
- 1)Angew.Chem.Int.Ed.2006,45(30),4973-4977.
Angew.Chem.Int.Ed.2007,46,4933-4936
J.Org.Chem.2006,71,6829-6833
J.AM.CHEM.SOC.2007,129,6394-6395