ILD
イオニックリキッド(Ionic Liquid)
従来、電気化学分野におけるイオン伝導体は電解質溶液すなわち電解液が主流でした。
しかし、近年、カチオンとアニオンのみから構成される"イオン液体(Ionic Liquid)"が新しいイオン伝導体として注目されています。
「イオン液体」は定義では「室温付近に融点をもつイオンのみで構成される液体状態の塩、つまり常温溶融塩」とあります。それらは以下のような特徴を持ちます。
- カチオンとアニオンのみで形成されるため、これらが静電気的に引き合って常温で液体状態を保つ新しい溶媒となる。
- 高いイオン導電性を示す。
- 液体でありながら蒸気圧がない。(不揮発性)
- 高い熱安定性を示す。
- 難燃性もしくは不燃性である。
- 広い電位窓を持つ。 など
このイオン液体の個々の性質はカチオン種とアニオン種との組み合わせで決まるため、様々な用途での可能性が考えられています。
キシダ化学では新たにイオン液体グレード「ILD(イオニックリキッド」を設け、イオン液体の受託合成・販売をスタートさせ、各研究者の皆様と共に新たな可能性を考えて行きます。